ビュフェこども美術館、20年のあゆみ

2019年、ビュフェこども美術館は20周年を迎えました。
ベルナール・ビュフェ美術館は、子育て世代が暮らしやすく、出生率も人口増加率も高い長泉町にあります。そんな町にある施設として、子どもを育む美術館のありかたを考え、1999年、ビュフェこども美術館をオープンしました。爾来20年、小さなころから美術館に親しみ、アートにふれる場として、多くのご利用をいただいてきました。2013年のリニューアルも経て、さまざまなワークショップが開催される場としてもすっかり定着しています。
ビュフェこども美術館のあゆみとともに、ベルナール・ビュフェ美術館では、子どもたち、子育てする大人たち、そしてかつて子どもだった大人たちへ向けた企画展を開催してきました。これからも、アートを、そして身のまわりの自然、いのちを見つめ、世界をひろげる試みは続いていきます。

2019年は、4月20日から「美術館へ行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方」展を開催しました。(くわしくはこちらから)
新館の展示室では『うさこちゃん びじゅつかんへいく』の物語にそって、ミッフィー(うさこちゃん)といっしょにベルナール・ビュフェの作品をじっくり見てみる構成に。同時に、別館企画展示室では、絵本作家でありグラフィックデザイナーであるディック・ブルーナの仕事もたっぷり紹介。子どもから大人まで、ビュフェとブルーナの世界を楽しむ展覧会となりました。

これまでベルナール・ビュフェ美術館で開催してきた、身のまわりの自然、いのちを見つめ、世界をひろげる展覧会を振り返ってみます。みなさんの思い出の展覧会もあるでしょうか。


ビュフェの博物誌展
1999/4/29-8/31
少年ビュフェは昆虫や鳥などの生きものを夢中で描いていました。
画家になってからも、さまざまな生物をビュフェらしく描き出しています。


夏休み 親子で遊ぶ 木とのふれあいワールド in ビュフェの森
2000/9/3~9/26
こども美術館に取り入れた「ハンズ=オン」の魅力を広げた企画展。
からだを使ってさまざまな木とのふれあいを楽しむ展覧会。


木でつくろう!造形の森 未来のアーティスト集まれ
2001/7/6-9/4
木でできたさまざまな形をつないだり、かさねたり、自分の手でつくりあげていく参加型の展覧会。


あなたの思い出の絵本は何ですか?ドクター・スース 絵本の世界
2004/7/16-9/28
アメリカの子どもなら誰もが読んだドクター・スースの版画作品を中心に、それぞれの心に残る「思い出の絵本」をめぐる展覧会。


森へ行こうよ!みて、体験して、発見!
〜イラストで伝えるどろ亀さんのメッセージと森の仲間たち〜
2005/7/15-9/27
北海道の富良野で森の研究を続けるどろ亀さんこと高橋延清(東大名誉教授)の詩、岩永泉氏のイラストを紹介しながら、自然の大切さや森が私たちにとって不可欠な存在であることを知る展覧会。杉山明博の触れられる鳥の作品も多数登場。


フランス発!!! ユーモアとエスプリの世界 レイモン・サヴィニャック展
2005/10/08-2006/3/28
時代も国境も超えて愛されるサヴィニャックのポスターの数々。ユーモアとエスプリあふれるそのポスターの世界を紹介する展覧会。


おもしろいどう!こわいどう!水木しげるの妖怪道
歌川広重の東海道五十三次を妖怪が旅したら…
2006/7/21-9/26
江戸時代は今よりもっと妖怪たちが活躍していた時代…そんな江戸時代の浮世絵に描かれている東海道五十三次を妖怪たちに旅させる…広重作品と水木しげる作品を楽しむ展覧会。

美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方
2007/3/17-2007/7/17
オランダを代表する絵本作家・グラフィックデザイナーであるディック・ブルーナの生み出した絵本の主人公「ミッフィー(うさこちゃん)」。1997年に出版されたブルーナの絵本『うさこちゃん びじゅつかんへいく』をガイドに、モダンアートからコンテンポラリーアートまで、愉しくわかりやすく紹介する展覧会。


ホップ、スタンプ、ハンガ! こども版画美術館
2007/7/21-2007/10/30
ビュフェをはじめとするさまざまなアーティストの版画作品を通じてその多彩な技法を紹介し、版画の魅力に迫る展覧会。制作を体験するワークショップも多数開催。


ぐりとぐらのともだちあつまれ!「こどものとも」絵本の世界展
2008/7/19-9/30
1956年に創刊された福音館書店の月刊物語絵本「こどものとも」のあゆみを紹介するとともに、絵本の原画やキャラクターたちと遊べるコーナー、コンサートなど、その世界を子どもから大人まで楽しめる展覧会。


いせひでこ 絵本原画展 ビュフェこども美術館10周年記念
2009/4/17-5/26
代表作『ルリユールおじさん』『にいさん』「くるみわり人形』『大きな木のような人』の原画をはじめ、タブローやスケッチ帖など、絵本作家いせひでこの世界を紹介する展覧会。


親子で楽しむ展覧会 ベルナール・ビュフェってどんなひと?
2009/7/18-2009/9/13
こども美術館開館10周年を記念して、すっかり定着した親子での来館者に向けて、ビュフェの絵とじっくり対話し、より深い鑑賞を楽しむ展覧会。同時に、これまでの特別展やワークショップを振り返り、たくさんのワークショップを開催。


木のものがたり
荒井良二/いせひでこ/杉山明博
2013/7/27-12/25
自然の木々に囲まれたベルナール・ビュフェ美術館。こども美術館も木を取り入れ、よりあたたかさを感じるスペースへとリニューアル。絵本作家ふたりの原画や絵画作品、杉山明博の体験型彫刻を通して、木の強さとぬくもりを体感する展覧会。


ルドルフ・シュタイナーからのメッセージ
2015/7/4-10/13
オーストリア出身の思想家シュタイナー。教育、芸術、医学、農業、建築、経済、宇宙などあらゆる分野にわたる彼の思想は、現在でも多くの影響を与えています。シュタイナーが講義で用いた「黒板ドローイング」や建築、デザインなどを通し、現代の私たちがあらためて彼の思想に触れる展覧会。


森 —いのちのかたち
2017/4/22-10/31
いせひでこ/鈴木まもる/杉山明博
いせひでこ、鈴木まもるの絵本原画やタブロー作品、杉山明博の木の造形作品を通して「いのちのかたち」に触れる。木と人とのかかわりについて、森がはぐくむいのちについて、深く見つめ、表現する作家三人の展覧会。